1. はじめに
ChatGPTを活用すると、マニュアルや取扱説明書の下書きを効率的に作成できます。
社内用の業務マニュアルや製品の取扱説明書、クラウドソーシング案件の初稿づくりにも活用可能です。
ただし注意点もあります。
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ChatGPTが生成する内容は必ず人が最終確認すること
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固有名詞や専門用語は正確に入力すること
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機密情報は入力しないこと
本ガイドでは初心者でも【】を埋めて順番にプロンプトを投げるだけで、
完成度の高いマニュアル下書きができるように解説します。
2. マニュアル作成の基本
マニュアル作成で重要なのは「わかりやすさ」と「一貫性」です。
最低限必要な要素は以下の通りです:
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目的:何のためのマニュアルか(例:安全に使う、操作を理解する)
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対象読者:誰が読むのか(初心者/社員/顧客)
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手順:具体的な操作や作業の流れ
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注意点:失敗しやすい点や安全上のリスク
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FAQ:よくある質問と簡潔な回答
???? ChatGPTを使うメリット:
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ゼロから考えるより圧倒的に早い
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抜け漏れを減らせる
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ひな形としての品質が安定する
3. ChatGPTに指示する前の準備
⚠ この章で整理する情報は、このあと 4-1 のプロンプト冒頭にそのまま貼り付けてChatGPTに渡します。
必ず書き出しておいてください。
3-1 なぜ「準備」が必要か
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ChatGPTは入力された前提情報に忠実に下書きを作ります。
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準備が曖昧だと、一般論の薄いマニュアルになります。
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逆に、準備情報を明確に渡すと、対象読者に合った精度の高い下書きが出ます。
3-2 準備テンプレート
下の枠をそのままコピーして、【】を埋めてください。
この「準備情報パック」を 4-1 のプロンプト先頭に貼り付けます。
3-4 品質チェック
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【対象・目的・環境・リスク】が1行で明確か
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【図の方針】と【表記ルール】が一文で定義されているか
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ここまで埋めた準備情報パックを丸ごとコピーしておく
4. 実践プロンプト集
以下は 上から順にコピペして投げるだけ で、下書きが完成するように設計しています。
各プロンプト内の【】や《貼り付け欄》に、前項の準備情報パックや直前の出力を差し込みます。
※ここでは電気ケトルのマニュアルで出力していきます
4-1 全体構成を作成する(準備情報を渡す→骨組み決定)
解説:
まずは章立て(骨組み)を作ります。
ここで準備情報を“先頭に貼る”ことで、対象読者や安全配慮が構成に反映されます。
さらに、図やイラストの位置まで決めておくと、あとで差し込む作業がスムーズです。
プロンプト(コピペOK|準備情報を最優先で貼る)
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必ず冒頭に「準備情報パック」を貼る(これで的外れな構成を防止)
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出力の「図ラベル採番一覧」を次工程へ引き継ぐ(4-2 で再利用)
実際の出力例:
4-2 詳細手順を作成する(構成→手順を肉付け)
解説:
4-1で決めた骨組みのうち「手順」章を具体化します。
各ステップ直後に図参照を置くことで、読み手が迷いません。
4-1の出力と準備情報を両方貼ることで一貫性を維持します。
プロンプト(コピペOK|構成出力を貼る)
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図参照は「手順の直後」が原則(巻末付録にしない)
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4-1の図採番を固定して使う(勝手に新しい図ラベルを作られないようにする)
実際の出力例:
4-3 FAQ形式を作成する(ユーザーの“困った”に先回り)
解説:
FAQは、実際の問い合わせを減らすための強力なパート。
手順の穴埋めや、安全・メンテ・トラブルの横断的な疑問を短文回答で解消します。
これまでの出力を丸ごと貼ることで、語彙・図番号・表記が揃います。
プロンプト(コピペOK|構成+手順を貼る)
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回答は最初に結論、その後に補足
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図参照は必要なときだけ(乱発しないよう)
実際の出力例:
4-4 校正・わかりやすさ改善(仕上げ・表記統一)
解説:
最後は読みやすさと一貫性の最終チェック。
語尾・数字・単位・図参照・注意表記を統一します。
完成物として配布できる形に整える工程です。
プロンプト(コピペOK|ここまでの全文を貼る)
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表記ルールを守る指示を強めに(口調・数字・単位)
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最後に改訂履歴を付けると、納品後の更新が管理しやすい
実際の出力例:
運用メモ(つまずき防止のコツ)
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貼り忘れ防止:各プロンプトの最上段に《貼り付け欄》を用意(準備/構成/手順/FAQ)
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図の一貫性:採番は4-1(全体構成)で固定、以降は追加しない(ズレ防止)
- 図の挿入:最後に用意した各図を所定の位置に差し込む
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短文主義:1ステップ=1〜2文。読みやすさ最優先
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注意書き:必ず「※注意:」で統一し、目立たせる
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最後は必ず人がチェック:固有仕様、安全記載は実機・実画面と突合