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1. はじめに

電子書籍は、印刷や在庫を持たずに出版でき、誰でも低コストで挑戦できます。
副業や自己表現の手段として人気が高まっています。

ChatGPTを使えば、テーマ決めから執筆、校正、表紙案の作成まで効率よく進められます。
ただしAIの出力は誤りを含むことがあり、著作権や独自性の観点からも、自分の体験や意見を必ず加えることが大切です。

このガイドは「ChatGPTを活用して、初心者でも迷わず電子書籍を完成させる」ことを目標にしています。
各章では 解説 → コピペで使えるプロンプト → 出力例 の流れで具体的に紹介していきます。


2. テーマと目次の作成

解説

電子書籍の最初のステップは「テーマ決め」です。
テーマが曖昧だと筆が止まりやすくなります。

ポイントは次の3つです。

  1. 読者ターゲットを具体的にする

  2. 自分の経験や得意分野と結びつける

  3. 需要がある題材を選ぶ

テーマが決まったら「目次=本の設計図」を作ります。
目次を整えておくと、本文執筆がスムーズになります。


コピペで使えるプロンプト

あなたは電子書籍の企画アドバイザーです。
次の条件を踏まえて「テーマ案」と「目次案」を提案してください。

【読者ターゲット】:【ここに入力】
【テーマの方向性】:【ここに入力】

条件:
1. テーマは初心者でも興味を持ちやすく、実用的で役立つ内容にする
2. 自分の体験談や意見を盛り込みやすい題材にする
3. 目次は「導入 → 本文 → まとめ」の流れが分かること
4. 章数は5〜7章程度でシンプルに

出力例(一部抜粋)

※例:ターゲット=「副業に関心のある20代会社員」、テーマ方向性=「副業入門」

テーマ案

  • ChatGPTを活用したライティング副業入門

  • Kindle出版で収益を作るはじめの一歩

目次案

  1. はじめに:なぜ今、副業が必要なのか

  2. 副業を始める前に知っておくべき基礎知識

  3. 少額から始められる副業アイデア

  4. ChatGPTを活用した副業の進め方

  5. 時間管理と失敗しないコツ

  6. まとめ


3. 本文の執筆

解説

テーマと目次 が決まったのでここからは、その目次をもとに本文を書いていきます。
電子書籍は長さよりも「読者にわかりやすく伝えること」が大切です。
構成済みの目次を活かし、各章ごとに「解説 → 具体例 → まとめ」という型で進めると、自然と読みやすい文章になります。

本文執筆のポイントは次の3つです。

  1. 目次に沿って1章ずつ書く
     → 前項で決めた目次の「1章」を取り出し、その内容を文章化する。

  2. 「解説 → 具体例 → まとめ」の型を適用する
     → ChatGPTにこの流れで依頼すると、メリハリが出る。

  3. 体験談や意見を後から加える
     → ChatGPTの生成文に、自分の経験や考えを肉付けして独自性を出す。


コピペで使えるプロンプト

あなたは電子書籍のゴーストライターです。
以下の条件で「各章の本文」を執筆してください。

【章タイトル】:【ここに「テーマと目次の作成」で決めた章タイトルを入力】
【想定読者】:【ここにターゲットを入力】

条件:
1. 文章は「解説 → 具体例 → まとめ」の流れで構成する
2. 初心者でも理解できるようにシンプルな言葉を使う
3. 読みやすさを意識して、3〜4行ごとに改行する
4. 文字数は1000字前後を目安にする

出力例(一部抜粋)

解説
副業を始めたいと思っても、多額の資金を用意するのは難しいものです。
しかし実際には、初期費用をほとんどかけずに始められる副業が数多く存在します。

具体例
クラウドソーシングでは、記事執筆やデータ入力など、特別なスキルがなくても始められる仕事があります。

まとめ
大切なのは、自分のライフスタイルに合った副業を選ぶことです。


4. 推敲・校正

解説

本文を書き終えたら、必ず「推敲・校正」を行いましょう。
完成度が低いと読者の信頼を失ってしまいます。
この段階では、2項で作った目次 → 3項で執筆した本文をChatGPTに再度読み込ませ、校正を依頼します。

推敲・校正のポイントは以下の3つです。

・誤字脱字のチェック

・文体・表現の統一

・読みやすさの改善

ただし、「事実確認(ファクトチェック)」は必ず自分で行うのが鉄則です。


コピペで使えるプロンプト

あなたは電子書籍の優れた校正者です。
下記の本文を校正してください。

【本文】:【ここに「本文の執筆」で作成した本文を入力】

条件:
1. 誤字脱字や不自然な日本語を修正する
2. 文体や表現を統一する(敬体で統一)
3. 読みやすいように文章を整理し、必要に応じて簡単な箇条書きにする
4. 修正後の本文と、修正点の説明を両方提示する

出力例(一部抜粋)

修正前
この副業は時間が無い人にもおすすめ出来ます、また特別なスキルも不要です。

修正後
この副業は時間がない人にもおすすめできます。また、特別なスキルも不要です。

修正点

  • 「出来ます」を「できます」に修正

  • 読点を調整して2文に分割


5. 表紙・挿絵の準備

解説

本文が完成したら、次は「表紙」を整えます。
電子書籍はAmazonのストアで一覧表示されるため、最初に読者の目に入るのは表紙とタイトルです。

表紙づくりのポイントは以下の3つです。

  1. シンプルでわかりやすいデザイン

  2. タイトルと副題をはっきり伝える

  3. デザインの統一感(配色・フォント・レイアウト)

また、本文に挿絵や図を入れると理解が深まりやすくなります。
Canvaなどの無料ツールを活用すると初心者でも簡単に作れます。
Canvaを使ったバナー作成のガイド


コピペで使えるプロンプト

あなたは電子書籍のデザインアドバイザーです。
今までに決めたテーマと本文の内容に合う
「タイトル案・副題案・表紙デザインの方向性」を提案してください。

条件:
1. タイトルは短くキャッチーに、副題で内容を補足する
2. デザインは配色・フォント・レイアウトの3点で具体的に示す
3. Canvaなどの無料ツールで再現しやすいシンプルな案にする

出力例(一部抜粋)

タイトル案

  • 副業スタートブック

  • ゼロから始める副業生活

副題案

  • ChatGPTとクラウドソーシングで収入を作る方法

  • 20代からでもできるシンプルな稼ぎ方

デザイン方向性

  • 配色:青+白で清潔感、またはオレンジ+黒で活力ある印象

  • フォント:タイトルは太字ゴシック、副題は読みやすい明朝体

  • レイアウト:上部にタイトル、中央にイラスト、下部に副題


6. 電子書籍のフォーマット化

解説

本文と表紙が完成したら、次は電子書籍用にフォーマットを整えます。
KindleではWord(.docx)やEPUB形式に対応しており、
GoogleドキュメントからWord形式で保存すれば、そのままアップロード可能です。

ただし、紙の本と違って電子書籍はスマホやタブレットで読まれるため、
読みやすさを意識した整形が必要です。

フォーマット化のポイントは次の3つです。

  1. 見出しタグを正しく設定する
     → 章=H1、節=H2にすると、自動で目次が作成される。

  2. 改行や余白を多めにする
     → 長文は3〜4行ごとに区切り、画面で読みやすくする。

  3. 箇条書きを活用する
     → 情報が整理され、スマホでも読みやすくなる。


コピペで使えるプロンプト

あなたは電子書籍の編集者です。
今までに作成した本文をKindle用に整形してください。
(必要に応じて本文を張り付け)

条件:
1. 「章タイトル=大見出し(H1)」「節タイトル=小見出し(H2)」にする
2. 段落は3〜4行ごとに改行し、スマホでも読みやすくする
3. 必要に応じて箇条書きを使って整理する
4. Word(.docx)やGoogleドキュメントに貼り付けても体裁が崩れない形式にする

出力例(一部抜粋)

第3章 少額から始められる副業アイデア(H1)

副業を始めたいと思っても、多額の資金を用意するのは難しいものです。
しかし実際には、初期費用をほとんどかけずに始められる副業が数多く存在します。

特にインターネットを活用した仕事は、

・パソコンやスマートフォンがあれば始められる

・初期費用を抑えられる

・在宅で取り組める

といった特徴があります。

クラウドソーシング(H2)

クラウドソーシングサイトでは、記事執筆やデータ入力など、特別なスキルがなくても始められる仕事があります。


7. 出版手続き(KDP)

解説

本文と表紙、整形済み原稿が揃ったら、いよいよKDPで出版です。

KDP出版の手順

  1. アカウント作成
     Amazonアカウントで KDP公式サイト にログインし、名前/住所/銀行口座/税情報を登録。

  2. 新しい本を作成
     「本棚」から「新しい本を作成」「Kindle電子書籍」を選択。

  3. 書誌情報の入力
     タイトル、副題、著者名、紹介文、カテゴリ、キーワードを設定。

  4. 原稿と表紙をアップロード
     Word(.docx)やEPUB形式の原稿、JPG/PNGの表紙をアップロード。

  5. 価格設定
     価格を設定(250円〜)、ロイヤリティ(35%または70%)を選択。

  6. 出版申請と公開
     申請後、通常72時間以内に審査が完了し、Amazonで販売開始。


コピペで使えるプロンプト

あなたはKindle出版のサポート担当です。
これまでの内容と、以下の条件をもとに、出版に必要な「書誌情報」と「販売ページ用の紹介文」を提案してください。

【テーマ】:【ここに入力】
【著者名】:【ここに入力】
【ターゲット読者】:【ここに入力】

条件:
1. 書誌情報には「カテゴリ候補」「検索用キーワード(5〜7個)」を含める
2. 紹介文は「読者の悩みに共感 → 本書の内容紹介 → 読後のメリット」の流れで500〜800字程度にする
3. 初心者でも安心して読めるトーンにする

出力例(一部抜粋)

書誌情報例

  • カテゴリ候補:ビジネス・経済 → 副業/キャリア

  • キーワード:副業、初心者、ChatGPT、在宅ワーク、収入アップ

紹介文冒頭例
「副業に挑戦したいけれど、何から始めればいいのかわからない」――そんな悩みを抱えていませんか?

本書は、副業に興味のある20代会社員に向けて、副業の基礎知識から具体的な始め方までをやさしく解説しています。


※KDPでの出版手続き全般の手順をプロンプトで説明してもらうことも可能

KDP(Kindle Direct Publishing)の出版作業は、初心者にとって「どこから入力すればいいの?」と迷いやすい部分でもあります。
そのため、ChatGPTに「手順そのものを説明してもらう」プロンプトを投げれば、常に最新のサポートを受けられます。

この方法は、書誌情報や紹介文の作成だけでなく、
アカウント作成 → 原稿アップロード → 価格設定 → 公開まで、操作手順を一気に確認できるのがメリットです。


説明してもらう場合のプロンプト例

あなたはKindle出版のサポート担当です。
初心者がAmazon KDPを使って電子書籍を出版する際の
【全体の流れと操作手順】を、わかりやすく解説してください。

条件:
1. 以下の流れをすべて含めること
   - KDPアカウント作成(登録に必要な情報)
   - 新しい本の作成(「Kindle電子書籍」を選択)
   - 書誌情報の入力(タイトル、副題、著者名、カテゴリ、キーワード、紹介文)
   - 原稿と表紙のアップロード(対応ファイル形式も明記)
   - 価格設定とロイヤリティの選び方
   - 出版申請と公開までの流れ
2. 初心者でも迷わないよう、手順を箇条書きで示す
3. 重要な注意点(税情報や表紙サイズなど)があれば補足する

8. 最後に

ここまでで、ChatGPTを活用した電子書籍出版の流れを一通り学びました。
最後に、出版にあたって特に気をつけるべき注意点を整理します。

1. 誤情報・ファクトチェック

ChatGPTの出力は便利ですが、事実確認を怠ると誤情報をそのまま本に載せてしまうリスクがあります。
統計データや引用部分は必ず公式情報を確認しましょう。

2. 著作権・引用ルール

他人の書籍やWeb記事をそのままコピーするのはNGです。
引用をする場合は「出典を明記」するなどルールを守りましょう。

3. オリジナリティの確保

ChatGPTだけに任せると似たような文章になりがちです。
必ず自分の体験談や考えを加えて「自分にしか書けない本」に仕上げましょう。

4. 出版後の修正

電子書籍は公開後でも改訂が可能です。
誤字脱字や不足部分を見つけたら、更新して「第2版」として読者に届けることもできます。

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