1. 解説と注意点(準備・心構え)
クラウドワークスの特徴
クラウドワークスは日本最大級のクラウドソーシングサービスで、案件数・ユーザー数ともに非常に多いのが特徴です。
他サービスと比べた際のポイントは以下の通りです。
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案件数が豊富
データ入力やライティングなどの初心者向けから、IT開発・デザインなどの専門案件まで幅広いです。
応募先を選びやすい反面、競争も激しいためプロフィールの完成度が成果を大きく左右します。 -
クライアント層が幅広い
スタートアップ企業や中小企業、個人事業主からの発注が多く、「安心して任せられる人かどうか」が特に重視されます。
プロフィールでは「誠実さ」「信頼性」を伝えることが必須です。 -
評価制度がシビア
クラウドワークスでは、5段階評価と星の件数が表示され、クライアントはその両方でワーカーを判断します。
納期厳守・レスポンス速度・丁寧なやり取りが、プロフィール以上に実績・評価に直結します。
そのため、プロフィールでも「こまめな連絡が可能」「納期を守ります」といった姿勢を明確に示しましょう。 -
「仮払い制度」で報酬の安全性を担保
クライアントは契約時に報酬を仮払いし、納品後にクラウドワークス側から正式に支払われる形式です。
これにより、未払いリスクを避けつつ安心して作業に集中できます。
事前準備・心構えのポイント
クラウドワークスで信頼を得るために、プロフィール作成前に押さえておくべき準備と心構えをまとめます。
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得意分野を明確化する
「何でもできます」では埋もれてしまいます。
最初は得意領域を絞ってアピールしましょう。 -
クライアント目線で書く
自己PRではなく、「依頼するとどんなメリットがあるか」を意識します。
例:「SEOに強い記事が書ける」「納品後の修正にも柔軟に対応」など。 -
誇張表現は避ける
「必ず結果を出します」といった断定は逆効果。
数字・実績・経験年数など、信頼できる情報を簡潔に書くのがベストです。 -
対応姿勢を具体的に示す
「24時間以内に必ず返信します」「平日日中は常に対応可能です」
といった具体性が安心感につながります。 -
実績が少なくても工夫できる
過去の職務経験や学習履歴、資格取得なども「関連実績」としてアピール可能です。
初心者でも「継続力」「誠実な対応」を強調することで選ばれやすくなります。
2. プロフィール作成(入力画面に沿って解説)
① 表示用の名前
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解説:
クラウドワークス上でクライアントに表示される名前。
本名を公開する必要はなく、ニックネームでも問題はない。
ただし安心感や信頼性を損なわない名前を選ぶことが重要。 -
コツ:
・本名の一部を活かすと信頼性が高まる
・ビジネス感のあるハンドルネームにすると案件獲得につながりやすい
・記号や過度に砕けた表現は避ける(例:「★」「@」「笑」など) -
例:
「山田ライティング」「Sato_Design」「田中 翔|Webマーケティング」
② プロフィール画像
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解説:
プロフィール画像は設定するとスカウト数が約2倍になるため重要。
顔写真である必要はないので、抵抗がある場合はシンプルなイラストや業務に関連する画像でもよい。 -
コツ:
・明るく清潔感のある顔写真が最も信頼を得やすい
・ビジネス系であればスーツ姿、クリエイティブ系であれば自作イラストやロゴなどを使うと、分野に合った印象を与えやすい。
・著作権のあるキャラクターやネットから拾った画像は使用NG -
例:
「白背景で撮影した上半身の写真」「自作イラストのシンプルなアイコン」「自分のロゴマーク」
③ 職種
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解説:
自分が活動するメインの職種を設定。
ここで設定した職種はプロフィールに大きく表示されるため、クライアントに「自分が何者であるか」を最も端的に伝える役割を持つ。
クラウドワークスの仕様上、複数の職種を同時に登録することはできない。 -
コツ:
実際に受注したい分野を反映させることが重要。
例えば「エンジニア」として登録し、デザインも対応できる場合は「仕事カテゴリ」でデザイン関連を選択するか、「スキル登録」でデザインスキルを追加。 -
例:
ライター・記者 > ライター・編集、コピーライター、小説家・シナリオライター
ITエンジニア > システムエンジニア(SE)、プログラマ(PG)、AIエンジニア
デザイナー > グラフィックデザイナー、Webデザイナー、イラストレーター
④ 受注可能な仕事
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解説:
自分が対応できる仕事のカテゴリを複数選択可能。
ここで登録したカテゴリはクライアントが検索する際の表示に直結するため、設定しておくことで発見されやすくなる。
メインの職種以外でも得意分野を登録できるため、幅広い案件にアプローチする基盤になる。 -
コツ:
実際に対応可能な仕事だけを登録することが大切。
カテゴリを増やすほど検索にはヒットしやすくなるが、経験のない分野まで登録すると「依頼しても安心できない」と判断される可能性がある。
メインの職種に関連するカテゴリを中心に、サブで対応できる分野を追加するのが効果的。
⑤ ステータス
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解説:
現在クラウドワークスで案件を受けられる状態かどうかを示す項目。
クライアントは応募前にここを確認するため、実情に合わせて設定しておく必要がある。 -
コツ:
常に「対応可能です」にしておくと受注のチャンスを逃しにくい。
ただし本当に多忙で受けられない時は「忙しいです」に切り替える方が、無理な契約による評価低下を避けられる。
⑥ 稼働可能時間/週
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解説:
1週間にどれくらい業務に使えるかを示す項目。
クライアントはここを目安に案件を依頼するため、現実的な稼働時間を設定することが大切である。 -
コツ:
実際より大きく見せる必要はない。むしろ実働に近い数字を設定した方が、納期遅延を避けられる。
⑦ 時間単価
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解説:
1時間あたりの希望単価を設定する欄。
報酬の目安になるため、安すぎても高すぎても案件獲得に影響する。 -
コツ:
初心者は相場よりやや低めから始め、実績が増えるごとに引き上げていくのが現実的。
経験者は過去の実績やスキルに見合った金額を設定する。
⑧ ひとことアピール ※
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解説:
任意入力ではあるが、設定しておくことでプロフィールが一層魅力的になるため設定推奨。
検索画面やプロフィール冒頭に表示されるため、短い言葉で強みを伝える役割を持つ。 -
コツ:
35文字以内で専門性や対応姿勢を簡潔に表すとよい。
キャッチコピーのように端的で印象的なフレーズが望ましい。 -
例文:
「SEOライティングが得意です。納期厳守で対応します」
「シナリオ制作・記事作成を迅速かつ丁寧に行います」
「Webデザインからコーディングまで一貫対応可能です」
⑨ 自己PR ※
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解説:
プロフィールの中心となる項目であり、スキル・経験・実績を具体的に伝える欄。
クライアントはここをじっくり読んで依頼の可否を判断するため、最も力を入れて書く必要がある。 -
コツ:
冒頭に結論を置き、自分の得意分野や実績を端的に示す。
その後に詳細な経歴や実績を整理して記載し、最後は依頼者へのメッセージで締めると読みやすい。
誇張や曖昧な表現を避け、数字や具体例を使うことで信頼性が高まる。
※クラウドワークスではサンプル文章がセットされているため、アレンジするのも良い。 -
例文:
はじめまして。プロフィールをご覧いただきありがとうございます。 現在クラウドワークスを通じて在宅ワークに挑戦し始めたばかりで、実績はまだ多くありませんが、誠実な対応と継続力を強みとして取り組んでいます。 前職では事務職として、データ入力や資料作成、メール対応などを日常的に行っていました。 特に正確さとスピードを求められる業務を多く担当していたため、細かい作業を丁寧に進めることが得意です。 また、WordやExcelなど基本的なPCスキルを日常的に使用してきたため、入力作業や文書作成においては即戦力として対応可能です。 クラウドワークスでは、ライティングやデータ入力、リサーチ業務などを中心に経験を積んでいきたいと考えています。 わからない点があればそのままにせず、積極的に調べたり相談したりしながら最後まで責任を持って取り組みます。 納期は必ず守り、こまめな連絡を心がけることで、クライアント様に安心して任せていただけるよう努めます。 初心者ゆえに柔軟性が高く、業務に合わせて新しい知識やスキルを積極的に吸収していきます。 まだスタートしたばかりですが、一つ一つの案件を大切にし、丁寧な仕事を積み重ねていきたいと考えております。 どうぞよろしくお願いいたします。
※⑧ひとことアピール、⑨自己PRは下記のガイドで詳細に解説しています。
▶自己紹介文・キャッチフレーズ作成ガイド
⑩ スキル登録
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解説:
自分が持っているスキルを登録する、案件獲得の可能性を大きく左右する部分。
複数登録できるため、職種や受注可能な仕事に関連するスキルを網羅的に入力すると検索にヒットしやすくなる。
スキルはカンマやスラッシュでまとめず、一つずつレベルと経験年数を設定して登録していく必要がある。-
スキル名:具体的なスキル名を入力
(例:記事執筆・ライティング、MS-Word、Photoshopなど)
入力欄に文字を打ち込むと候補が表示され、そこから選択できる仕組み。
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レベル:自己評価で習熟度を5段階で選択
(初心者、勉強中、普通、上級、エキスパート) -
経験年数:スキルを使ってきた年数を入力(独学や学習期間も含めて可)
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備考:任意項目。具体的に何ができるかを128文字以内で補足でき、強力なアピールポイントになる
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コツ:
実際に業務で使えるスキルを登録することが前提。
③で登録した職種に応じて人気スキル候補が表示されるため、該当するものがあれば積極的に登録しておくとよい。
また、備考欄は任意だが「SEOを意識した記事執筆が可能」「Excelで関数を用いた集計が可能」といった具体的な記述を入れると、検索で見つかりやすく、依頼の決め手になりやすい。
⑪ ポートフォリオ・経歴登録
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解説:
これまでに携わった仕事やプロジェクトを登録する項目。
クライアントは実績や成果物を重視するため、登録しておくと信頼度が高まる。
必ずしも企業案件でなくてもよく、自主制作や学習の成果物でも十分アピールになる。
文章だけでなく画像やURLを添え、自分のスキルをより具体的に示した方が良い。 -
コツ:
実務経験がない場合は、以下のようなものでもポートフォリオとして登録できる。
・ブログ記事やnote記事
・自主的に作成したサンプル文章やデザイン(画像)
・学習過程で制作した課題や模擬案件
・資格取得の過程でまとめたレポートや資料
タイトルや概要は「何をしたのか」がひと目で分かるように簡潔にまとめると効果的。
詳細欄では作業の目的や工夫した点を記載し、実際に依頼した場合のイメージを持ってもらえるよう意識する。 -
例文:
タイトル:「自主制作記事サンプル」
概要:「SEOを意識したブログ記事を執筆しました」
期間:2025年1月
作品URL:https://○○○○
詳細:「リサーチから構成作成、執筆まで一人で担当。初心者でも読みやすい文章を心がけ、キーワードを自然に盛り込みました。
今後はこの経験を活かして実務案件にも取り組んでいきたいと考えています。」
3. 本人確認をしておく
安心・安全のために本人確認を済ませておくことが推奨されています。
本人確認を行うことで、プロフィールに「本人確認済み」と表示され、クライアントからの信頼度が高まります。
特にスカウトや高単価案件では、本人確認の有無が依頼の可否に影響することも少なくありません。
提出できる書類には、パスポート、運転免許証、健康保険証+住民票、マイナンバーカードなどがあり、いずれも有効期限内で日本国内で発行されたものに限られます。
必要に応じて表面・裏面の両方を提出するケースもありますので、指示に従って準備を進めてください。
本人確認を済ませておくことは必須ではありませんが、登録しておくことで「安心して依頼できるワーカー」として見てもらいやすくなります。
これからクラウドワークスで継続的に仕事を獲得していきたい方は、早めに対応しておくことをおすすめします。